那谷寺に切り立つ石英粗面岩は時の流れに身を浸し、その凹凸の激しさと色をゆるやかに失っていった。原始の頃より繰り返す風雨が石山を白く浄化したのである。白とは清浄であると同時に寂しい色でもある。
激しい炎に囲まれ、もう駄目かと思った瞬間に目が覚める。高熱にうなされ全身ひどい汗だった。しかし、苦しい火照りも束の間、部屋の凍てつく空気に体はあっという間に冷えていった。
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